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幼女戦記/12話感想(終)ょぅι゛ょの戦いはこれからだ!真の世界大戦はここから始まる!


戦争を終わらせるための一撃――『回転ドア作戦』により歴史に残る包囲殲滅戦を敢行、共和国軍主力を蹂躙し勝利を収めた帝国軍。しかしそれは大戦の終わりを意味するものではありませんでした。

祖国を放棄し脱出、植民地へと逃亡を図る共和国残存勢力。帝国軍はみすみす戦いを終わらせるチャンスを見逃してしまいます。終わりのない泥沼へと突き進む幼女戦記第拾弐話『勝利の使い方』のレビューです。

11話感想

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砲声、未だ止まず


▲公式動画 第12話予告「勝利の使い方」

ライン戦線の包囲殲滅戦から数日後。敵の主力を撃破した帝国軍は直ちに共和国の首都パリースイィを制圧。ついに輝かしい勝利を手にし、長い戦争に終止符を打つのでした――


と思われた矢先、しかしターニャは失意のどん底にありました。

それは共和国の残存勢力がド・ルーゴ将軍を中心に本土を捨てて南方大陸に移動しようとしていたことを逸早く看破したものの、しかし後一歩のところで参謀本部より全軍に停戦命令が発令され、出撃する機会を失ってしまったためでした。


帝都は参謀本部、ゼートゥーア准将に直訴するため来訪したターニャでしたが、当の参謀本部は勝利の美酒に酔うためもぬけの殻。失意のまま去ろうとするターニャを呼び止めたのはレルゲン中佐でした。


レルゲン「共和国は首都を制圧されたのだ。これ以上の交戦は無意味、有害ですらある。この先も戦争を続けようとする理由が何処にある?」

そのレルゲンですら既に戦争が終わった気分に酔いしれていました。そこに冷水を浴びせるターニャ。失われてしまった大戦終結のチャンス――それは『天王山の戦いであまりにも勝ち過ぎてしまった』ことが大きな要因でした。

この作戦を遂行した本来の戦略目的――『敵の戦争継続の意思を挫く』が未達のまま、目の前の戦闘に大きく勝利してしまい、その勝利の美酒に酔いしれてしまったことが原因でした。


ターニャ「いかに近代化が進もうとも、いかに社会規範が浸透しようとも、人間は時として合理性よりも感情を優先する愚かな存在であるという事を…」

そしてターニャの指摘通り――大戦は終わりませんでした。

共和国軍のド・ルーゴ将軍は逃亡した南方大陸に亡命政権を樹立。それに伴い本土共和国も降伏を拒否――終戦交渉は破談となり、むしろ周辺諸国を巻き込み、戦争は大きく燃え広がることになるのでした。


画期的な作戦の成功で勝利を収め、これにて終わるはずだった世界大戦――しかしそれが一転、戦争は継続となり意気消沈する参謀本部に203大隊の隊員たち。

しかしいつまでも失意に落ち込んでいても仕方ありません。参謀本部は不利を承知で南方大陸への派兵、自由共和国壊滅のための戦力派遣を決定します。


ターニャ「クソったれの神に我らが戦場は不似合いだ。今こそ神の仕事を肩代わりしてやろうではないか! 我ら将兵の有る内は我々が神に取って代わるのだ!!」

大兵力を送り込めない以上、少数精鋭を派兵する他ありません。当然ターニャ率いる第203航空魔導大隊も南方大陸への遠征に選ばれます。
そしてターニャは部隊員を前に檄を飛ばします。


ターニャ「では戦友諸君、戦争の時間だ!」

世界大戦を終わらせるべく、神に成り代わって敵に厳しい現実を突きつけ、全ての戦場と祖国に勝利をもたらすべく戦うと宣言するターニャ。果たしてその誓いは達成されるのでしょうか――?

戦争理念のパラダイムシフト


今回の戦争終結の失敗は参謀本部の痛恨のミスでした。

合理性からパラダイム変換を図り、『戦争継続の意思を刈り取る』ことを目的とししつ、目の前の大勝利に『相手はこれで戦意を失うだろう』と判断してしまい、戦意を持った者を見逃すという失態を犯してしまいます。


あのゼートゥーアやレンゲルドルフですら一時の勝利の美酒に酔いしれてしまっていますから、これはもう人としての限界――仕方のないことだったのでしょう。

ターニャの言う通り、理知的な人物ほど『人間は合理的あり理性がある。そこまで愚かな判断はしない』という大前提が判断の元になっていますから。


しかし本土を捨ててでも戦争継続を行う、合理性より感情を優先するのが人間である――本来先の包囲殲滅戦は完膚無きまでに共和国の戦力を削ぎ、こういった『戦争継続の意思』や他国の『帝国侵略の意思』を封殺するはずのものでした。


准将「結局のところ、敵を倒しきれなかったことが問題であろう」

ゼートゥーアは反省をしていますが、攻め切れなかったというのはやや語弊がありますね。頭では戦略ドクトリンのパラダイム・シフトを唱えつつも、実際の実行段階においては目の前の大勝利に浮かれてしまった、あるいは西方司令部など現場に徹底出来なかったということです。でもこれも人間がやることですから致し方ありません。

ターニャの場合、ある意味異邦人なのでどこかゲーム的な視点で他人事のように戦略全体を俯瞰で見ることが出来ますから。しかも前世の知識も応用出来ますし。


帝国軍が最初に目標とするのは自由共和国軍。壊滅した欧州の他国の残存兵もこちらに合流、一大反抗勢力になる模様です。


帝国の東――連邦側では既に新たな動きが行われていました。戦車の軍勢が虎視眈々と帝国の動きを狙っています。


そして北は海峡の向こうに位置する連合王国も自由共和国への支援部隊の派遣を決定。航空魔道師の中にはあの光り輝く瞳を持った者も…?


そして遥か西。大洋を隔てた大陸――合州国でもまた自由共和国への支援のための義勇軍が動員されていました。


メアリー「もう二度と帝国によって家族を失う悲しみが繰り返されない世界を創る為に。そして神の正義をなす為に、主を信じる善良なる心に誓って 神の御加護があらんことを!」

アンソン・スー大佐の娘メアリーもまた義勇軍に参加を決意。その瞳が父親と同じく黄金に輝きます。メアリー以外にも存在Xの使徒である象徴――光り輝く瞳を持った兵士の存在やその兆候が見られ、今後ターニャの往く先々で激しい戦いになることが想定されます。

果たして自称創造主とやらはこの戦争を一体どこへ導くつもりなのでしょうか。

2期はターニャとメアリーの戦い?


当面の安全保障は確保されたものの、欧州大陸の中央部を征服完了したことで全方位から大きな圧力を受けることになった帝国。

今後南方大陸の砂漠戦、東方の雪原での籠城戦、連合王国首都空爆、合州国上陸阻止作戦――あらゆる戦局でターニャ率いる203大隊の活躍が予想されます。幼女の願いは虚しく、『合理的判断の出来ない愚かな人間を全て討ち滅ぼさない限り』この世界での戦争は終わりそうに、ひいてはターニャが望む安全と安心の出世は望めそうにありません。


▲ミニアニメ「ようじょしぇんき」#12

ネット配信のミニアニメも今回で終了。こちらでは『ターニャと203の愉快な仲間たち』のコミカルな日常を描いていて、これはこれで非常に好きでしたね(笑)


独特の設定とキャラデザイン、アクションシーンの力の入れっぷりなど、非常に見応えのあるミリタリーアニメでした『幼女戦記』。俺達の戦いは続く!的な終わり方を迎えましたので、是非このまま2期製作を期待したいところです。ターニャとメアリーの戦いをアニメで見たいですね。

さて、これまで長々と幼女戦記のレビューにお付き合い下さり本当にありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!

(ごとうあさゆき)

11話感想

幼女戦記/11話感想 ょぅι゛ょvsストーカー親父、北海の決戦!『神の加護』を得た2人の戦いと帝国の未来は!?


第203航空魔導大隊の選抜中隊が参加した極秘作戦――『衝撃と畏怖』によって共和国軍のライン戦線方面司令部の撃滅に成功した帝国軍は、一気に共和国軍主力部隊の包囲殲滅に成功します。

戦争終結に導く必殺の一撃――敵陣から潜水艦で脱出した203大隊ですが、勝利の余勢に再び出撃するも、連合王国から飛来した敵勢力の襲撃を受け――急転直下の事態に陥る幼女戦記第拾壱話『抵抗者』のレビューです。

10話感想

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激闘!連合王国航空魔導大隊


▲公式動画 第11話 予告

ターニャ率いる203の選抜中隊が共和国軍ライン方面軍司令部を強襲、指揮系統撃滅に成功したお陰で『開錠作戦』に続く『回転ドア作戦』は無事成功、歴史上かつてない包囲網の完成で帝国軍は共和国軍主力を殲滅させることに成功しました。

あとわずかで共和国との戦争を終わらせられる、平和が戻ってくれば安定した出世の道が得られる――そんな確信を抱きながら、ターニャは選抜中隊を率いてライン戦線の支援に赴くため北海を南下します。


しかしその数時間前、帝国軍が劣勢と見ていた連合王国は、本格的な参戦を開始していたのです。


もはや時期を逸した、遅すぎた介入ではありましたが、英国航空魔導大隊にはターニャに破れ祖国を失い、憎悪を燃やす神の使徒アンソン・スーが、義勇兵として参加していたのです。


アンソンは不意を突いてグランツ少尉を撃墜、ターニャ率いる選抜中隊は不利を承知で連合王国軍魔導大隊との戦闘を開始します。


中隊vs大隊という3倍以上の戦力差に苦戦するターニャ達。しかも存在Xの介入によってアンソンの力が大きく増大化していたのです。


存在X――創造主を名乗る存在によって人知を超えた力を授けられた者同士、神の使徒と反逆を試みる者、2人の激突が始まります!

超常なる力を授けられた者ふたり


今回は世界大戦化したライン戦線の最終局面を彩るvs連合王国空中戦。歴戦の猛者である203大隊の選抜隊員達ですら苦境に陥る精鋭部隊が相手です。

中でも因縁の敵、元協商連合軍のアンソン・スー大佐はまるで人が変わったかのような豹変ぶり。


ターニャvsアンソンの激闘に次ぐ激闘。

魔法での撃ち合いに激しい接近戦の末、ヴィーシャの助力もあってなんとかギリギリでの勝利を掴み取ったターニャ。


今回の戦いは雲を使ったアクションといい、その動きといい、カメラワークといい、まさに幼女戦記の大集成と呼ぶべきアクションシーンでした。


アンソンが破れ、共和国軍の壊滅を知り、撤退を開始する連合王国軍。

軽傷や重傷者が多数出たものの、何とか全員が一命を取り留めた203大隊メンバーはボロボロの姿ではありますが、首都に凱旋を果たすのでした。

停戦と終戦の違い――戦争の火種は未だ尽きず


長く続いた共和国との戦争にようやく勝利した帝国。転戦に転戦を重ねた203大隊にも休暇が与えられ、隊員達はビーチでバーベキューと束の間の平和を満喫します。


ヴィーシャ「まぁ、もう戦争も終わりでしょうけど。共和国海軍も撤退中らしいですし」
ターニャ「海軍が撤退?」
ヴィーシャ「はい。共和国軍は次官級のドルーゴ将軍名義で戦闘の休止と移動を命令したそうです。これで終戦も時間の問題ですね」

休暇を自室でのんびり過ごしていたターニャはヴィーシャが放ったふと漏らした一言で、見逃していた事実――将来起こりうる可能性に気が付きます。

慌てて全隊員を集結、V-1ロケットを使って共和国残存艦隊の撃滅に向かおうとするのですが……


ドルーゴ「守るべき国土、守るべき人々を置き去りにしての逃亡か…これ程屈辱的な仕事は思い当たらんな…」

一方その頃、残存の海上戦力を結集する共和国軍はアフリカ大陸の植民地への脱出と、そこでの再起を計画していました。戦力の温存というより、亡命政権の樹立と連合王国や合衆国の援助を得ることが主な目的でしょう。つまり戦争の継続――戦いは終わらないということです。

ドルーゴ将軍、WWⅡのシャルル・ド・ゴールのアナグラムですね。仏パリが独軍に占領された後に英国に渡り亡命政府『自由フランス』を設立したという『あちら』の歴史をターニャは思い出したのでしょう。


しかし共和国艦隊へ攻撃を仕掛けるターニャの具申はライン戦線司令部に却下されてしまいます。そしてタッチの差で帝国軍全部隊に停戦命令が発令され――逆にターニャは停戦を固く守ることを余儀なくされてしまうのでした。


転生前のWWⅡの史実――仏亡命政権を見逃したばかりに大反抗作戦を食らい、独第三帝国は滅びの道を辿ることになる…そのことを知るターニャの『中の人』にとって、それはまさに悪夢の様な事態でした。

迂闊にも今回はタイムスケジュールのズレと、事態の把握が遅れてしまったのが重なってしまったのが原因だった訳ですが。


ターニャ「…我々は…我々は戦争を終わらせる機会を逃したんだぞ…」

しかし『WWⅡ』のことを知る人間などこの世界には存在しません。軍命である以上、ターニャにはこれ以上手を出すことも許されません。大きな禍根を未来に残したまま、停戦を迎えた帝国――それはきたるべき終戦に向けて、大きな不安を残す結果となってしまいました。


こちらの世界では初となる『世界大戦』。儀礼的な約束事である『停戦』では実際の戦争は終わらず、相手から戦争を継続する意思を完全に削ぎ落とし『終戦』のテーブルに着かせない限り戦争は終わらないのです。むしろターニャは予めそのことをレポートに書いておくべきだったのかもしれませんね。

帝国の未来は何処に向かうのか


しかし取り敢えず目の前の戦争は一段落つき、仮初とはいえ平和が戻って来ました。

新たに戦端が開かれない限りは即応部隊である203大隊にも出撃命令は下されないでしょうから、取り敢えずは一先ず解散…という流れにはならないんでしょうね。パルチザンの蜂起や連合王国、帝国東に位置する連邦辺りが動き出す可能性も考えられます。

次回はいよいよ最終回。幼女の未来が果たしてどこへ向かうのか、じっくり見守りたいと思います。


▲ミニアニメ「ようじょしぇんき」#11(2017/04/10 18:00まで)

こんな平和な時間が少しでも長く続くといいんですけどね(笑)

(ごとうあさゆき)

10話感想

幼女戦記/10話感想 終末のょぅι゛ょ様。立ち塞がる、地獄の底から甦った神の使徒アンソン・スー大佐


激戦のライン戦線――共和国との戦争を終わらせるため参謀本部、ゼートゥーア准将はこれまでの戦争の概念を超える新たな戦術を考案します。

戦線を敢えて下げ敵主力を引き込み包囲殲滅を図る。しかしそれだけでは敵に大きなダメージを与えることは出来ても完全に相手の戦意を挫くことは出来ません。包囲殲滅と同時に敵の指揮系統を破壊、敵主力を混乱に陥らせ、共和国の戦争継続の意思とその能力を完全に断ち切る――その中核となるのが『衝撃と畏怖作戦』でした。

共和国を撃滅する帝国軍攻勢計画第177号が進行する幼女戦記第捨話『勝利への道』のレビューです。

9話感想

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『衝撃と畏怖作戦』開始


▲公式動画 第10話「勝利への道」予告

その日、帝国の最高統市議会にてゼートゥーアとルーデルドルフらは高級官僚達から叱責を受けていました。なぜなら帝国軍はライン戦線左翼を大幅に後退、すでに要衝である西方工業地帯が敵重砲の射程圏内に捉えられつつあったからです。


この戦況に官僚達は軍部に不本意ながらも政治的措置を講じる必要もあるとまで言い出す始末。そうした警告にも関わらず、ゼートゥーアとルーデルドルフは全く動じません。


静かに時を待つ2人。スパイへの情報流出を避けるため、第203航空魔導大隊による敵司令部強襲作戦は極秘裏に行われているのでした。


その頃203大隊の選抜12名からなる精鋭中隊は。ドクトル・シューゲルの開発したV-1ロケットに乗り込み弾道飛行によって敵の防衛線を突破、共和国のライン方面軍司令部に無事潜入。『衝撃と畏怖作戦』と名付けられた強襲作戦の実行に入ります。


目標となる3箇所を同時に襲撃するため1個中隊をさらに3小隊に分けて行動するターニャ達。たった4人で敵司令部等の拠点を襲撃破壊するという、ほぼワンマンアーミーっぷり。スタローンやシュワちゃんなんかが出てくる娯楽映画を彷彿させる無茶な作戦です。

ギリギリまでロケットを有人操作して、弾頭を精密爆撃、陽動とするのは僅かな時間を稼ぐ上手い手だとは思いますが。


ヴィーシャ「やはり封鎖された施設のようですね」
ターニャ「チッ、 残り時間は?」
ヴィーシャ「およそ120」
ターニャ「止むをえん。外れだろうと軍令通り焼き尽くす。燃焼術式の用意だ!」

ターニャ小隊が襲撃した地点は残念ながらハズレ。もぬけの殻でした。しかし本丸を潰した後にここが即席で予備司令本部になっては元も子もありません。予定通り爆破粉砕して確実に潰しておく念の入れ様です。

タイムリミットが迫る中、ターニャは状況の確認と他の地点の支援を目指そうとしますが……


ヴァイス『こちら02、目標B当たりです。通信司令部の破壊に成功!』

アタリを引いた第2小隊から連絡が入ります。敵司令部を作戦通りに爆破壊滅。第3小隊は兵站である弾薬庫を破壊。任務を完遂した203大隊は予定通り海上へ脱出、迎えの潜水艦に合流します。

史実でも第一次世界大戦でUボートは登場し対英戦で活躍していますから特におかしな話ではありませんが…その艦内の広さ、すっきり具合は後年のUボートより遥かに進化。まさに現代の潜水艦レベルになってます。ここでも技術革新の波が押し寄せている様子です。


伝令「か、会議中のところ失礼します!」
ルーデルドルフ「君、符号は?」
伝令「『世界に冠たる我らが祖国』であります!繰り返します、『世界に冠たる我らが祖国』であります!」

ついに待ちに待ったこの時が。ターニャ達203大隊の作戦成功が伝えられ、いよいよ帝国軍の一大反抗作戦が始まります。

『解錠作戦』開始


帝国と対峙したまま様子を見守る共和国軍右翼。その地下ではトンネルが掘り進められ、陣形全体を一気に吹き飛ばす爆破作戦が実行されます。『開錠作戦』――その発動に大混乱に陥る共和国軍。同時に戦車を中核とした機甲師団の強襲によって帝国軍は一気に蹂躙を図ります。


固い敵防御陣(扉)を文字通り吹っ飛ばす『解錠作戦』。激変する戦況に対応しようにも、共和国軍の頭脳であるライン方面軍司令部は既に壊滅――現場は混乱するだけです。


共和国軍右翼を突破した機甲師団はそのまま共和国軍左翼と中央の背後に回り込み、文字通り前後に挟み撃ちする構え。作戦は次の段階へと移行します。

『回転ドア作戦』開始


ターニャ「…素晴らしい!『解錠作戦』が成功したのか。これで『回転ドア』も機能するというわけだ」

潜水艦で脱出した203大隊は艦内で作戦状況の通達を受けます。予定通り共和国軍右翼を突破した機甲師団によって共和国軍残存勢力を包囲することに成功。まさに蹂躙の名にふさわしい圧倒的な破壊の力を見せつけます。


無線『作戦参加中の帝国軍部隊へ。攻勢計画第177号を発令中、総員戦闘を継続せよ』

戦車を主力とした機甲師団と機械化兵団の連携により逃げ道を奪われ、文字通り灰燼と化していく共和国軍。徹底的に、容赦なく粉砕されていきます――

終末の角笛を今こそ鳴らさん


ターニャ「さて諸君。我々の仕事は帰還途中の捜索、遊撃任務。敵を見付けたら襲っても宜しい程度の仕事だ…そう言えば帝都では我々の司令部襲撃を称え、是非奢らせてくれという奴が軍団単位でいるそうだ。タダ酒を一生分呑めると保証しておくぞ。困った事に私は珈琲党だがな」

潜水艦から出撃し、包囲陣の支援に向かう203大隊。作戦成功で気を大きくし、半ば浮かれ気味な彼ら。しかしその前に連合王国からの援軍が襲い掛かります。


アンソン「一機撃墜…」

立ち塞がったのは地獄の底から甦った神の使徒アンソン・スー大佐。あんなに家族思いだった彼が、「家族にも連絡しない」ほど復讐にのめり込んでいます。精神汚染されてしまったのでしょうか。


Pixiv ちゃこ丸様

いよいよ最終段階に至った世界大戦。果たしてターニャはこの危機を無事乗り越え、安全で平和な生活を手に入れることが出来るのでしょうか? 残りラスト2話。存在Xに『力』を授かった者同士の戦いが見られそうです。


▲公式動画ミニアニメ「ようじょしぇんき」 #10(2017/04/03 18:00まで)

ヴィーシャ少尉の意外な才能。寝相やいびきは大隊一悪く、ギャンブルは大隊一強いっぽいですね(笑)グランツ少尉、生きてるといいですねぇ……

(ごとうあさゆき)

9話感想

幼女戦記/9話感想 ょぅι゛ょがマッハで空を飛ぶ!まさかの人間ロケットで敵司令部を強襲せよ


地獄の様相を呈する西方ライン戦線。しかもその裏、押し上げた戦線の背後でパルチザンが蜂起――帝国軍は補給線が寸断される危機に直面します。

参謀本部の指令を受けた第203航空魔導大隊は帝国臣民を救出し、危険なパルチザンと共和国魔導師を排除する大義の下に都市殲滅作戦を開始。町を業火に包みます――いよいよ共和国との戦争も佳境に入る幼女戦記第玖話『前進準備』のレビューです。

8話感想

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包囲殲滅戦ヲ開始セヨ


▲公式動画 #9「前進準備」予告

アレーヌ市の再制圧に成功した帝国軍。しかしパルチザンの破壊工作の影響で補給線が傷つき、ライン戦線における正面攻勢は不可能という状況まで追い込まれてしまいます。


参謀本部に召喚されたターニャが列車の旅を満喫している丁度その頃、当の参謀本部では合同協議会が開催され戦略対策会議が行われていました。


移動中の列車内でターニャが再会したのは軍大学で同期生だったウーガ少佐。ターニャは作戦局が共和国との戦いに決着をつけるための作戦を計画していると耳にします。


准将「パラダイムシフトが必要でしょう。我々が直面しているのは歴史が始まって以来の世界大戦です。敵の城に攻め入って城下の誓いを結ばせるといった戦前のドクトリンは、実現性が乏し過ぎます」
将軍「では、どのように勝利を?」

一方、参謀本部の会議ではゼートゥーア准将が従来の戦略戦術ではこの大戦で勝利する実現性が乏しいと指摘。敵の戦争継続能力と意思を粉砕することこそが戦争終結への唯一の道だと主張します。そして既に作戦局のルーデルドルフと協力して、敵主力軍の撃滅計画に着手していることを報告するのでした。


参謀本部に到着したターニャはレルゲン大佐より戦況を確認。そして新たな作戦――ライン戦線の縮小撤退により共和国軍主力を自陣へ大きく引き込み、大規模な包囲殲滅戦を遂行しようとしていることを確認します。

しかしそれだけでは共和国の戦争継続の意思を完全に刈り取ることは出来ません。相手の戦意を完全に挫き、戦争を遂行する能力を圧し折る一撃――准将達の作戦は包囲殲滅戦に先行して敵司令部への電撃強襲による頭を潰すことだったのです。しかしそれを行うには現有の帝国軍戦力では能力不足――現実的ではありません。


シューゲル「ばぁぁぁぁん! これも神のお導きであらせらるな、少佐!」


ターニャ「ド、ドクトル・シューゲル!?」

想定外の人物登場に激しく動揺するターニャ。

そしてドクトル・シューゲルの開発した新兵器がまさにこの作戦の要であることを知らされます。博士の開発した新兵器はまさにターニャの予想を遥かに超える代物でした。

技術レベルの発展による戦争の進化


レルゲン「迎撃不可能な高々度を追尾不能な速度で飛翔する新型の偵察機材だ。このV-1で敵防衛線を飛び越え司令部を強襲してもらう」

今回ドクトルの再登場でまさかのV-1ロケットが登場。しかもターニャの知る前世の史実とはデザインこそ類似していますが、細部でかなり違う開発経緯。しかもかなりの前倒し…20年近く技術進化が進んでいます。


博士「見たまえこの大型ブースターを! ヒドラジン燃料を使用する特注品を5基も搭載しておるのだぞ!」

しかも史実のV-1と違ってV-2ロケットの技術である液体燃料技術のハイブリッドです。

ちなみにV-1やV-2で知られるこの『V』略称は、前世では『報復兵器(Vergeltungswaffe)』を意味する頭文字だったのですが、こちらの世界ではどういった意味があるのでしょうか。


博士「その最高速度はマッハ1.5! 人類史上発の超音速によって一切合財を振り切るのだ!」

与圧されてない空間で超音速……それだけで搭乗員は死んでしまいそうですが……。


ターニャ「あの…音速を超えた事による造波抗力の急増や衝撃波の対策は?」
博士「空力弾性による振動や衝撃波は魔導士の防御幕で対処出来る筈だ。出来るであろう?出来なければおかしい!」

技術的課題や面倒なことは魔法(利用者)にお任せするスタイル。相変わらずのドクトルです。95式の開発の時もそうでしたが(笑)


レルゲン「まさしく天才だな…」


ターニャ「えぇ…天の災いです。片道切符で地獄行きの代物ですよ」

レルゲンは毎回ターニャのことを色々危惧していますが、シューゲル博士に関しては割とそこまで考えていない模様。狂人(マッドサイエンティスト)と呆れて見放しているだけかもしれませんが……

しかし人間砲弾として付き合わされるターニャにとってはえらい迷惑な話です。もしかするとこれも存在Xの計画…?

人間ロケット発進ス


Pixiv 河CY様

203大隊から選抜された11名とターニャ自身を含めた12人で編成されたV-2ロケット臨時中隊は敵司令部を電撃強襲する作戦の実行に入ります。


中尉「これで落ち着いていられる軍人など帝国はおろか世界のどこにも……」

史上初の弾道飛行・電撃強襲作戦で緊張する中隊員達。しかも存在はおろか、概念すら初見のロケットなる代物――その初の実戦投入となる訳ですから、海の物とも山の物とも分からない代物に命を預けなければなりません。


中尉「……前言撤回だな」

二人が振り返るとそこには作戦前にすやすやと仮眠を取るヴィーシャの姿が。ターニャの副官として地獄を潜り抜けてきた余裕の為せるワザか。相当の大物振りを発揮しまくりです。


レルゲン「第二作戦、敵司令部強襲の準備は整った。次なる作戦状況を」
参謀「前線左翼にて最終作業中との事。目標地点への設置も完了し明日にも決行出来るとの報告です」

帝国軍の前線撤退も無事完了、包囲殲滅の準備は整いました。いよいよ強襲作戦が始まります――


ターニャ「(安全な後方で出世する筈が…どうして……全ては…全ては存在Xのせいだ。あのクソったれに市場原理を叩き込むまでは何があろうと死ぬわけにはいかない。生きて絶対に…絶対に終わらせる!)」


いよいよ始まる最終作戦。強襲作戦が成功すれば帝国の勝利、しかしこの強襲が失敗に終われば逆に帝国軍は大きなダメージを被ってしまうことでしょう。まさに乾坤一擲の大作戦、わずか1個中隊で敵司令部(と予想される3箇所)を潰せるのでしょうか。そして前回復活したアンソン・スーの再登場は?次回の展開が楽しみです。


▲ミニアニメ「ようじょしぇんき」 #09

(ごとうあさゆき)

8話感想

幼女戦記/8話感想 ょぅι゛ょ様が敵味方に与える炎の試練。都市まるごとを業火に焼き尽くす地獄の大隊


北方戦線――厳しい冬が迫る中、協商連合との戦いの縮小を具申提案するターニャに難色を示す北方軍司令部。そして参謀本部は形勢を挽回する秘策として敵陣奥深くの要衝、オース・フィヨルド軍港基地への電撃占領作戦を発動します。

ターニャ率いる第203航空魔導大隊は作戦の要として基地へ空挺強襲。対艦砲台を破壊することで作戦成功に大きく貢献。基地を占拠したことで協商連合首都への攻略の足掛かりもでき、これにより協商連合の命数も残りわずかなものに。

そして203大隊は次なる任地に向かう幼女戦記第捌話『火の試練』のレビューです。

7話感想

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地獄の西方戦線


▲公式#8 次回予告より

共和国軍と激しい戦いが繰り広げられる西方――ライン戦線。ターニャは再びこの地に戻って来ました。


統一暦1925年。帝国軍は協商連合全域を事実上の占領下に置き、戦線を西方一本に集約。いよいよ共和国軍との戦いに本腰を入れることになります。


文字通り共和国軍との血で血を洗う激戦が繰り広げられる地獄のライン戦線。そんな中、元共和国領のアレーヌ市でパルチザンが蜂起したとの報告が届きます。


アレーヌ市は前線と後方――帝国本土とを結ぶ連絡線上にあり、まさに要衝。このままでは前線への補給路が遮断されてしまう危険性があります。空挺魔導師による援軍といい、形としては協商連合戦で帝国軍が使った手をまんまやり返された形ですね。

参謀本部は西方司令部を通じ『アレーヌ市の叛徒および合流してきた敵共和国魔導部隊を排除せよ』との特命をターニャ麾下203大隊に通達します。


西方司令部によれば市内に残る敵勢力はあくまでも『共和国軍』とのことですが、現実に市街地における掃討戦で民兵と非戦闘員(民間人)の区別を付けるのはほぼ不可能。グランツを始めとする大隊各員は遂行困難な任務に困惑と動揺を隠せません。


ターニャ「貴様は考え過ぎるのだ。躊躇したのだろう――この大馬鹿者め!」

やはり任務の是非に動揺を抱えたままの大隊副官のヴァイス中尉は被弾し戦傷を負ってしまいます。

しかし帝国のキャリア軍人として命令を完璧に遂行しなければならない結果主義のターニャは部下に迷いを見せる訳にはいきません。かつ部下の心理面や諸外国への体裁を考えると、戦時国際法に一切抵触しない理論武装を行い、帝国の益に叶う殲滅戦を指揮しなければならないのです。


敵魔導師を追い込み、周辺を包囲。籠城する『共和国軍兵』に降伏と民間人の解放を改めて勧告するターニャ。手続きが終われば周辺を取り囲む砲陣から容赦ない掃討砲撃が開始され、都市ごと焼き払う作戦を実行されます。


指揮所『現在B-4地点にて後退中の敵残存魔導師が殿軍を務めている。友軍の観測班が妨害され砲撃が行えない。排除は可能か?』
ターニャ「目視した、問題ない。可能だ」

砲火に包まれるアレーヌ市から脱出するパルチザン。追撃のため203大隊にはパルチザンを支援する敵魔導師の排除任務が要請されます。


脱出する『民間人』を見逃すようターニャに具申するグランツ少尉。しかしターニャの返答は――


ターニャ「これは上からの命令だ。敵は討たねば討たれるのだ。少なくとも撃つなと言われるまで撃たねばならぬ」


ターニャはグランツに銃を差し出し「撃て」と命じます。それで敵の魔導師を排除せよと。

そして業火に焼かれる街に銃声が鳴り響くのでした――

戦時国際法を守りつつ敵兵を殲滅排除するか。それが悪魔の腕の見せ処


今回の作戦ではまさに『地獄の一丁目』が繰り広げられるライン戦線の模様が描かれ、さらにはいわゆるゲリラ戦術――パルチザン化した民間人による戦闘集団や、そこに合流した正規軍、現地帝国人が人質にされた場合への対応をどう処理するか、即応部隊としての行動が大きなポイントとして描かれました。


戦時国際法、この世界でもハーグ陸戦条約に近い戦争法規が結ばれている様子です。

実際は現実に則さぬかなりのザル法で、特に民兵と民間人の区別(交戦者規定)や捕虜の扱いに関しては現実世界では第一次世界大戦後のジュネーブ条約の改定で大きく補完されているくらいです。


武装蜂起した民間人――幼女戦記では『パルチザン』と呼ばれましたが、日本では『ゲリラ』とも呼ばれることで有名。日本においては両者はほぼ同じ意味で使用されている言葉ですが、本来ゲリラとは『ゲリラ戦術』を意味する軍事用語です。


小部隊に分かれた兵力が隠れ潜み、予め攻撃する敵を定めず、戦線外において隊を運用して、臨機応変に奇襲、待ち伏せ、後方支援の破壊といった、攪乱や攻撃を行う戦法――またはその戦法が用いられた戦闘行為その物を指します。


そのため、現代においてもゲリラ兵が戦時国際法における交戦者規定で『戦闘員に該当するか』には大きなグレーゾーンとなっています。
今回203大隊の隊員が大きく動揺したのも無理ありません。


今回参謀本部はターニャが軍大学在籍時に提出したレポートを雛形に、『戦時国際法に抵触しない形』で理論武装した、体裁を整えた民間人虐殺の手続きを実行するに至っています。

そこに至るまでの体裁は全て整えてあるので民間人が死に至った責任の全ては共和国側にある、という実に悪辣な方法です。まぁ実際に手を汚したのは帝国軍な訳なのですが。中の人が異世界から来たターニャは、こちらの世界の住人の命をもしかするとどこか他人事の様に捉えているのかもしれません。

存在Xの新たなる介入


そして散々ターニャの悪魔的所業を描いたあとのCパートでは、前回ターニャによって無惨な返り討ちに遭った協商連合のアンソン・スー大佐が再登場。なんと生存していたことが判明します。

国は帝国軍の手に落ちてしまいましたが、彼自身は何とか無事友軍に回収された模様です。しかも気絶中にどうやら神の天啓――存在Xの声を聞いた様です。


アンソン「光を見た……あれは神の光だ…」
士官「なかなか興味深いですね。それで、神様はなんと?」
アンソン「…あの悪魔を討ち滅ぼせと――」

ターニャと同じく金色に発光する瞳――強大な魔力を与えられたということでしょうか?


▲ミニアニメ「ようじょしぇんき」#08(2017/03/20 18:00まで)

より激しさを増す西方戦線。一見落ち着いた様に見えた北方戦線もアンソン大佐の復活でどうも雲行きが怪しそうです。

果たして今回の大戦の結末はどの様な結末を迎えるのか――元々は第一次世界大戦モチーフだった戦争観が部分的には第二次世界大戦の様相すら展開されていますが…?

やはり鍵は西方戦線、共和国とどう決着をつけるかがポイントになりそうです。さらに激しさを増しそうな戦火の炎、次回の展開が楽しみです。

(ごとうあさゆき)

7話感想

幼女戦記/7話感想 強襲ょぅι゛ょ大奮戦!協商連合滅亡までのカウントダウンは新たなる幼女参戦のフラグ?


帝国が抱える2大戦線――西方と北方、両面作戦の継続を回避するべく、参謀本部はターニャ率いる第203航空魔導大隊を北方戦線はノルデン方面軍に送り込みます。

多国籍軍に増強された協商連合軍に強襲され、陥落寸前の危機に陥っていた友軍物資集積所の防衛に成功した203大隊が次なる作戦に参加する幼女戦記第質話『フィヨルドの攻防』のレビューです。

6話感想

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膠着する北方戦線を打破せよ!


▲公式#7 次回予告より

203大隊は初の本格的な戦闘に参加。実戦の感覚に戸惑いつつも、魔導師ならではの機動力と破壊力で敵部隊を蹂躙。ターニャ率いる大隊は世界にその力を示すのでした。


改めてターニャや203大隊の実力が周知される中、現地に到着したルーデルドルフとレルゲンにより、新たな作戦が命じられます。それは膠着した北方戦線を一気に激変させ、協商連合の息の根を止める決定的な一撃となる大胆な作戦でした。


対して帝国の動きを警戒する協商連合軍は、沿岸部のフィヨルドにある中継基地、オース・フィヨルドに魔導大隊を派遣。そこにはかつて初陣のターニャと接敵した――因縁のある相手、アンソン・スー大佐の姿もありました。


前線から遠く離れた場所、砲台の守りも厚く海からの攻撃にも万全。しかしこの基地は戦線を支える最要衝、油断も隙もなく派兵された部隊の少なさからもしもの事態を懸念し、警戒を強めるアンソン大佐でしたが……


夜明け前――突如爆発する砲台。それは帝国軍203大隊による空挺奇襲作戦が決行されたのでした。作戦目的はフィヨルドの岬に設置された対艦砲台の殲滅。そして後続には兵員を満載した帝国軍の揚陸艦隊の姿がありました。


203大隊の作戦決行に与えられた時間はわずか30分。その間に砲台を全て沈黙させなければ揚陸部隊は大きな被害を被ってしまいます。


アンソン「神よ…なぜですか!? なぜ…なぜヤツがここに!?」

迎撃のために上がった協商連合魔導大隊は次々とターニャ率いる第一中隊に撃ち落とされてしまいます。戦火の中でターニャと再び遭遇したアンソンは、再び自分の娘と同じ年頃の少女――あの悪魔の様な少女の姿を見て、思わず神への呪いの言葉を口にしてしまいます。


ターニャ「はぁ…逃げたらキャリアが消えるしなぁ…」

麾下3個中隊を本来の任務である砲台破壊に差し向けなければならず、敵大隊をわずか1個中隊で抑えなければならないターニャ。あまりのハードワークさに愚痴をこぼしつつも、的確に敵戦力を削いでいきます。それはまさに悪魔の所業に相応しいでしょう。


ターニャ「素晴らしい! 定時帰宅だ!!」

部下の敵を取るため奮戦しターニャに迫るアンソンでしたが、作戦目標――全ての砲台の破壊を達成した203大隊、ターニャはすぐさま撤退を開始します。無理にアンソンと戦う必要などありません。


砲台の守りを失い、完全にがら空きとなったフィヨルドの沿岸には帝国軍北洋艦隊の上陸舟艇が迫っていました。もはや基地の運命――故国の運命が風前の灯火であると気付いたアンソンはせめてもの一太刀をと、撤退するターニャへ怒りの追撃を仕掛けます。


ターニャ「少し早いが、自分へのクリスマスプレゼントに丁度いいな」

逆に容赦ない返り討ちを喰らうアンソン。軽機関銃――娘からのクリスマスプレゼントを奪われ、銃剣で一突きにされたアンソンは海の藻屑と化すのでした。

こうして障害を排除した帝国軍北洋艦隊は上陸に成功、オース・フィヨルドを占拠。北方戦線の後方に大きな足掛かりを作ったことで敵首都への電撃侵攻と、北方戦線の無力化を同時に達成。これにより協商連合の命数も尽きることになったのでした。

ようじょは優れた作戦参謀


今回は大隊を指揮官する勇猛果敢な戦闘指揮官としての軍人としてだけではなく、後方で作戦を練って構想したりアドバイスをする『参謀』ポジとしてのターニャの姿も描かれました。一応203大隊は参謀本部直轄の部隊なので、そこの少佐であるターニャは作戦参謀の肩書があるんでしょうね。


将軍「貴官は越冬を想定しているようだが、これ以上の長期戦は望ましくない。早期解決こそが当面の課題だ」
ターニャ「しかし攻勢に出たところで物資が枯渇し、程なく攻勢限界に直面します」

北方管轄の将軍に対して真っ向正面から無謀な進軍を否定するターニャ。ルーデルドルフが無礼な進言に対して全く口を挟まなかったのは、もしかすると最初から申し合わせていたのかも。ターニャには北方軍の行動を率直に否定批難する役割が与えられていたのかもしれません。


その後の参謀本部の面子だけのミーティングではもっと腹の内を割った状況確認と戦略構想の話し合いが行われています。

この後に行われた上陸作戦が北方軍に完全に内密に行われた(そのため203大隊は北方軍の指揮管轄に加わせられなかった)ことといい、もしかするとルーデルドルフは北方軍の指揮陣営のことをあまり高く評価していなかったのかもしれません。


まぁ確かに(共和国に比べて)あまり強くないはずの協商連合と対峙して、開戦以降ずっと膠着状態に陥っていた訳ですし、評価がダダ下がりになっても仕方が無いでしょう。

もしかすると将軍がわずか3週間でも攻勢に出たがっていたのは、その評価に対する焦りもあったのかもしれません。中央からルーデルドルフらが直接乗り込んで来たことも、自分に対する圧力と勘違いしていたのかもしれません。あるいは無能と評価されているかもと勘繰ったのかも……


今回、203大隊の活躍で上陸作戦は無事成功。協商連合を押さえたことで北方戦線も一段落。これで帝国は戦線を縮小し、来るべき大掛かりな世界大戦の情勢に備えることが出来る様になりました。上層部が拡張戦略を取らなければ、の話ですが。

果たしてこのまま共和国や連合王国は手をこまねいて見ているだけなのか――それとも東の連邦や海の向こうの合州国が新たな動きを見せるのか。流動的な世界情勢ではありますが、今後の戦局から目が離せなくなりそうです。

新たなようじょの参戦!?

今回冒頭で合衆国に疎開するアンソンの妻と娘メアリー。その後ラジオ放送で協商連合の陥落を知りました。ほどなくして父親の死を知ることになるのでしょう。


彼女の今後がどうなるのか。あるいは義勇軍に参加して、祖国解放に身を投じるのか。どちらにせよ貴重な女性キャラですから今後も出てきて欲しいですね(笑)

敵側にライバル格の美少女キャラがいるのといないのでは華が違いますし。ただし現在ではあまりにもターニャとの戦力差が大き過ぎるのが難点ですが。あるいは存在Xが何らかの介入をする可能性も…?


とりあえず北と南の戦線が一段落した帝国軍。対外的に戦闘を継続しているのは西方戦線のみとなりました。逆に連合王国や亡国の義勇兵らの介入が西方戦線の一点に集中する可能性も高く、共和国の勢力が大きく膨れ上がる可能性もあります。


▲ミニアニメ「ようじょしぇんき」#07(2017/03/13 18:00まで)

今後どのような運命と試練がこの世界とターニャを待ち受けているのか――そしてそろそろとりあえずの終着に向けての展開が始まる頃合いでしょう。203大隊の次なる戦いが楽しみです。

(ごとうあさゆき)

6話感想

幼女戦記/6話感想 ょぅι゛ょ様は煙草がお嫌い? 懐かしの北の地を血で赤く染める『ラインの悪魔』


帝国軍参謀本部直下の特務部隊、第203航空魔導大隊の発足と同時にその大隊長に就任したターニャ・デグレチャフ少佐。大隊の初任務は南方の地――ダキア大公国の国境侵攻を阻止するというものでした。

その圧倒的な火力で敵国を蹂躙した精鋭部隊が次なる任地へ向かう幼女戦記第陸話『狂気の幕開け』のレビューです。

5話感想

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第203航空魔導大隊、北へ


▲公式サイト #6次回予告より

帝国軍はその圧倒的な軍事力と制空能力により前時代的なダキア大公国軍に圧勝します。もちろんそれにはターニャ率いる第203航空魔導大隊の活躍が大きいのですが。

初陣で見事な戦功を挙げた203大隊ですが、帝国は未だ北方の協商連合軍、および西方の共和国軍との戦闘が継続中――この2つの戦線を抱え込んでいることが帝国にとって大きな負担であることに変わりありません。


そうした状況の中、参謀本部作戦局のルーデルドルフは共和国より国力に劣る協商連合から叩く作戦を立案。実務担当のゼートゥーアが兵站状況の不安から攻勢計画に難色を示す中、ルーデルドルフはターニャの203大隊を北方に送り込むことで状況の打開を図ります。

これぞまさに即応部隊のお役目です。


オルヴァ「朗報だぞ諸君。付け焼刃ではあるが同盟国と連携が始まった」

その頃、帝国を敵対視する周辺の列強諸国は協商連合に対する援助を密かに開始。続々と義勇兵や武器を送り込み、状況はついに世界大戦の様相を呈してきます。


ターニャ「中央軍が抜けたとはいえ国力差からして協商連合軍には勝利していて当然、本来決着がついておらねばならん…つまり誰かが余計なお節介をしているということだ」
ヴィーシャ「他の列強諸国が介入を?」

他国の介入を感じ取るターニャ。そして、同時にまた自分の『知っている』歴史の進行速度よりも状況の展開が早いことから、存在Xの介入を危惧します――

北の地の戦争


やがて帝国北部に協商連合の大攻勢が開始。帝国軍の兵站中央基地が強襲される事態になります。ここが落ちれば帝国軍は冬を越せなくなり、撤退せざるを得ません。

死守を言明される防衛隊ですが、敵は協商連合だけでなく、義勇軍の皮を被った共和国軍も混じっています。特徴ある鳥型の魔導器を使っているのですから隠すつもりも無いんでしょう。一発で身バレしてしまいそうなものですが。


大隊長が負傷し航空魔導師の数も劣勢。敵援軍に本命の爆撃機まで到着し、まさに絶体絶命の基地防衛隊。そこに基地からの無線連絡が入ります。


通信『ヴァイパー大隊、ただちに後退せよ!後退せよ!中央からの援軍だ!大隊規模でエリアB-3より急行中。コールサインはピクシー。喜べ、指揮官はネームドだぞ!』

『ネームド』とは即ち字名(あざな)持ちという意味です。つまり異名のことですね。『疾風の~』とか『赤い彗星』とか敵味方が畏怖と賞賛を込めて命名するものです。ちなみにターニャの場合は味方からは『白銀』、敵からは『ラインの悪魔』と呼ばれています。


基地上空防衛を交代する203大隊。早速3中隊が敵航空魔導部隊と交戦、ターニャ率いる第1中隊は接近する爆撃機とそれを直援する航空魔導部隊の迎撃に向かいます。


たった一人で高度9000フィートを駆け登り、次々と爆撃機を撃墜するターニャ。マルチサイトロックオンで複数の爆撃機を捉えると、たった一発で爆撃機を撃ち落としてしまいます。


分裂弾+誘導弾+貫通効果を持った強力な対航空機用の魔法弾。爆裂魔法で空間を破壊するより、こちらの方がかなり効率は良さそうですね。


撃墜した爆撃機の搭乗員を捕虜にして情報を聞き出そうとするターニャでしたが、高度9000から墜落しては助かる可能性などほとんどありません。


ところが捜索中、突然周囲の時間が停止する『あの現象』が発生――ターニャは存在Xとの3度目の邂逅を果たします。

しかも存在Xの口から語られたのは『世界大戦』の開幕でした。やはり存在Xは何かしらの実験をしているのでしょうか。

ようじょは世界を相手にどう戦うのか?


Pixiv saraki様

いよいよ各国が動き出し、混迷を極める欧州大戦。共和国と連合王国の裏介入で協商連合は大幅に戦力がアップしています。

この状況に果たしてルーデルドルフ准将の考えた策とはどのようなものでしょうか。また存在Xが介入したこの状況をターニャがどう撥ね退けるのか気になるところですね。


最前線に諜報部隊を送り込み、帝国の機密部隊である203大隊の情報をかき集める共和国軍。同時に「ラインの悪魔」と呼ばれている存在のことも色々嗅ぎ回っているみたいです。ターニャはそんな共和国諜報部隊のアジトを超遠距離爆裂魔法射撃で粉砕します。


通信の高度暗号化も含めて敵国に情報を出来るだけ漏らさないとしている203大隊。5話でも情報や制空権の重要度を理解していたところからみるに、もしかするとターニャはかつての太平洋戦争、日本軍敗北の戦訓を知識として覚えているのかもしれません。

協商連合との決戦に向けて


▲ミニアニメ「ようじょしぇんき」 #05


ラストにはかつてターニャが初陣で戦った協商連合軍の魔導師、アンソン・スーが再登場。あれから3年――彼も今や大佐に昇進、協商連合軍航空魔導師部隊を率いる立場となっていました。

いよいよ後の無い協商連合。帝国との決戦に突入するのでしょうか。ターニャとアンソンが直接対決する形となるのでしょうか。欧州列強の思惑が交錯する中、どんな戦いが繰り広げられるのか――次の展開が楽しみです。


ターニャ「個人の権利を制限する気は無いし、戦場での喫煙を否定しようとも思わんが、せめて分煙を要求したいところだな」

参謀本部の会議室は紫煙漂うタバコが苦手な人にはちょっと厳しい世界。この時代、タバコや葉巻は最高級の嗜好品でしょうから、まさに高級士官である参謀本部の幕僚特権というところでしょう。これも仕方ありません。魔法でフィルターとか出来ないんでしょうかね?(笑)

(ごとうあさゆき)

5話感想

幼女戦記/5話感想 ょぅι゛ょ少佐率いる地獄の大隊ついに出陣。圧倒的な戦力で破竹の快進撃!ついでに敵国首都まで攻略!?


Pixiv Aaeru様

ウキウキ大学生活も束の間、卒業を迎えたターニャは参謀本部預かりの身となり、自らが提出したレポート――『来るべき世界大戦』と『即応航空魔導大隊構想』に従い、新たな部隊創設の準備に追われます。

魔導大隊の設立とその快進撃が描かれる幼女戦記第五話「はじまりの大隊」のレビューです。

4話感想

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魔導大隊編成完了セリ


▲#05次回予告動画

軍大学を優秀な成績で卒業したターニャ大尉はゼートゥーア准将の下、魔導大隊の設立運用を任されることになりました。


そこに現れたのはかつてライン戦線にて部下だったヴィーシャ伍長――少尉に昇進した彼女はターニャの副官として配属されたのでした。滞っていた書類雑務も驚くべき速度であっという間に処理。有能ぶりを発揮します。

しかし即応部隊の大隊長ともなれば最前線での激戦巡業は免れません。後方の安全な勤務を望んでいたターニャはどうにか部隊編成を遅らせようと様々な策を弄して志願兵を不合格にします。


続々と各地から集まる空戦魔導師達。しかし面接の結果は想像以上に芳しくありません。おまけに参謀本部からは大隊の編成を急げとのお達しが。

もはや逃げ道のなくなったターニャは内心多くの脱落者が出ることを望みつつ、見込みのありそうな志願兵で大隊を編成、再教育訓練を行う名目で極寒のアルペン山脈における過酷な実地訓練を開始します。

ハートマン軍曹ばりの罵詈雑言大訓練


深夜から実弾混じりの砲戦演習を始めるターニャ。空中へ逃げることを禁じられた隊員達は爆撃の嵐の中、36時間もの間その場待機を命じられます。


ターニャの状況説明中にも関わらずいち早くスコップを手に取り、自分の塹壕穴を掘るヴィーシャさん、さすがです(笑)スコップが光ってるのは魔法で掘りやすくしているんでしょうね。


隊員「お、終わった…」
ヴィーシャ「だといいけど…」
ターニャ「あっという間の36時間だったな。優秀な諸君らのことだ。まだまだ遊び足りないだろう?」

ようやく砲撃の収まった演習地。這々の体で外に出てきた隊員達は安堵の声を上げますが、ターニャの性格を良く知るヴィーシャは懸念を浮かべます。そしてその予感は見事に的中し……


休む間もなく次の演習地まで地獄の行軍がスタート。48時間内に目的地まで移動せよ――地獄の行軍は軍隊訓練の基本ですね。


隊員「くそっ…性根が腐ってやがるっ……ふざけんなぁぁぁぁぁ!」

途中思わず一人の隊員がターニャへの不満を叫んでしまいます。するとその叫び声が引き金となって雪崩を誘発。そのまま巻き込まれてしまう大隊員達。中には雪崩に埋もれ、心停止してしまう隊員も。


回し蹴りのショックで息を吹き返す隊員。あるいは蹴りと一緒に回復魔法か何かを使っていたのかもしれません。とにかく訓練中の事故死などは部隊を率いる隊長の責任問題に発展するのでターニャの一番避けたいところでしょう。

ターニャのことですから、始末・処分するなら自分の監督責任の及ばない場所に飛ばしてからやるでしょうしね。


そんなターニャの行動を見て発奮する大隊員達。

ターニャとしては『隊員達が自ら辞める』『部隊の練度が想定以上に未熟であり、止む無く演習を中止』といった理由付けをしたかったのかもしれませんが、大隊員は『ここで逃げたら死ぬより酷い目に遭わされる』と感じます。あるいは『隊長は俺達を一流の魔導師に鍛えようとしているんだ』と真逆の勘違いをしているのかもしれません。

こうして魔導大隊の練成が着々と進んでいる頃、帝国南方に位置するダキア大公国では新たな動きが進んでいました。

第203航空魔導大隊出動セリ


帝国南方に位置するダキア大公国に動きあり――大規模な動員と国境突破の兆しを認めたレルゲン中佐は参謀本部の指令をターニャに伝えます。帝国の四方八方敵だらけ。いよいよ世界大戦の様相を漂わせて来ました。


ターニャ「さて大隊諸君、戦争だ。いや…戦争のような代物の始まりだ」

無線状況から敵ダキア軍の状況を完全に把握したターニャはダキア軍が古い思考で戦争を行おうとしていることを看破します。そこで制空制圧下の一方的な虐殺を大隊に指示します。


まさに実弾を使った演習。圧倒的有利な状況から一方的なマンハントを繰り広げる帝国軍。制空権も無く航空支援も無く、おまけに単発銃で航空兵器を相手にする――全くお話になりません。

大勝利の余勢を買って、大隊はそのまま一気に大公国の首都まで南進。足の長い航空戦力団ならではの臨機応変です。そして後方の重要兵站である軍需工場の施設爆破を行います。


ターニャ「宣誓。僕達私達は、国際法に則り正々堂々戦争することを誓います!警告します、帝国軍はこれより軍事施設を攻撃します!」

戦時国際条約に則り予め攻撃宣言と避難勧告を行うターニャ。わざと『ようじょ』を演じることで信頼性を削ぐという人の心の隙を突いた作戦を演じます。ヴィーシャや大隊員達はいつものSっ気少佐で勧告するものとばかり思っていたんでしょうね(笑)


95式宝珠と大隊に配備された新型の97式宝珠とで連携した一斉砲撃――工場内にあっら大量の火薬に引火し、吹き飛ぶ施設。炎上する首都。まさに第203航空魔導大隊誕生の祝いの花火となるのでした。

計算違いで最強大隊誕生?


▲ミニアニメ「ようじょしぇんき」#04


今回はターニャが指揮する第203航空魔導大隊の設立と訓練、その初陣までが一気に描かれました。OPとEDもカットして押し込むのは珍しいですね。その分中断もなくテンポ良く話が進みましたが。

圧倒的なカリスマと指導力、冷静にして冷徹な判断力と苛烈な指揮能力の高さに最初は反発気味だった部下たちの人心もあっという間に纏んでしまいます。


隊員A「あれは…人間なんかじゃない…!」
隊員B「下手に脱落なんかしたら…命どころか…!」

畏怖と賞賛。飴と鞭。まさに人心掌握の基本です。プラス、ゲルマン紳士の生真面目な性格もターニャの(中の人)にとっては計算外の要素だったかもしれませんが。

ともあれ帝国きっての魔導大隊を率いることになったターニャ。果たしてその戦いの先に待ち受けるのはいかなる運命か。他国の空戦魔導師やライバル登場も含め、次の展開が楽しみです!

(ごとうあさゆき)

4話感想

幼女戦記/4話感想 ょぅι゛ょのウキウキ学園天国!? 上司に媚を売りまくると逆に墓穴を掘ってしまうので要注意!

西方はライン戦線にて活躍したはターニャ・デグレチャフは中尉に昇進、帝都にある軍大学への入学を許可されました。

念願の後方勤務、戦地から離れた安全な場所にてステキな人生、キャリアコース目指して勉学に励む幼女戦記第四話『キャンパス・ライフ』のレビューです。

3話感想

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目指せエリート、頑張れ出世!


▲4話次回予告より

統一暦1924年の帝国は混迷の只中にありました。北方からは協商連合、西方からは共和国。両軍の戦闘が継続する中、晴れて軍大学生となったターニャは中の人主観で2度目の大学生活を満喫していました。


軍の大学といえど待遇は一般の大学とほぼ同じ、さらには国費で給与まで貰える訳ですから、実に恵まれた環境です。ターニャは持ち前の知識・才能・そして合理主義を発揮して座学や訓練を要領良くこなし、教官や同輩から高い評価を受けることに成功します。

一方その頃参謀本部では共和国軍の侵攻によって西方方面軍が崩壊寸前になった事実を重く受け止め、即応力の増強を急いでいました――


図書室で資料を探していたターニャは偶然参謀本部の戦務次長、ゼートゥーア准将と出会います。以前からターニャのことに興味を持っていたゼートゥーアは彼女を自室に誘うのでした。


准将「貴官に聞いてみたいことがあってな……貴官はこの戦争の形態をどう予想する?」


ターニャ「この度の戦争は大戦に発展するものと確信いたします」
准将「大戦?」

転生前の知識と現在置かれている状況から、帝国の戦いが今後どうの様に推移するかを予見するターニャ。


世界大戦となった場合、戦争は泥沼化の総力戦消耗戦となります。そうならないよう、出来るだけ長期に渡っても戦線を維持出来るよう。友軍の被害を抑えつつ戦線を拡大させず敵戦力だけを撃破し被害を増やす――講和条件を帝国有利にもたらすための戦闘を継続的に行う。

そのための高い機動性とより高い攻撃能力を備えた即応部隊、航空魔導師を中心とした試験大隊の創設をターニャは提案するのでした。


レルゲン「(しかし…なぜ否定できない?何なのだこの違和感は……それにこのロジックや論文全体から受ける印象はどこかで…?)」

そのターニャの知見内容は論文レポートの形で纏められ、参謀本部に上申されます。

それは作戦局はレルゲン少佐の元にも届けられるのですが、執筆者の名前が機密扱いで隠匿されている状態にも関わらず、レルゲンは論文の内容や思考性からとある個性の既視感を覚えます。凄まじいまでの勘の良さですね(笑)


連日会議が開かれる参謀本部。大規模な軍管区再編は困難であるとの見通しの中、ゼートゥーア准将は新たな即応部隊の創設を提案します。それはまさにターニャの発案した魔導大隊の創設プランでした――


そして卒業を間近に控えたターニャは准将に招待され、ささやかな晩餐に出席します。

そこでは卒業後の進路についても相談されるのですが……


准将「デグレチャフ中尉。貴官には新設の即応魔導大隊を任せるつもりだ」


ターニャ「(あの時かぁっ?!)」

まさかの運命ドンデン返し。自分の過去の発言に足を取られてしまう羽目に。もしかするとこれも存在Xの気まぐれ…?

シグナリング理論の墓穴にようじょは落ちる


今回ターニャは様々な保身の策を弄したばかりに大きな墓穴を掘ってしまいました。まさに策士、策に溺れるというヤツですね。


普通に優秀な学生として過ごしていれば良かったものを、お偉いさんへのコネを作るべく図書館に通い、自分の外見を利用してライバルを蹴落とし、優秀成績者に名を連ねてしまっています。

大学に通ってわずかの間の卒業ですから、恐らくスキップを認められたのでしょう。士官学校もそんな感じでしたし。


卓越な見識を備え、知略に富み、合理的な判断が出来、かつ現場単位では勇猛で実績のある兵士としても活躍する――まさに理想的な兵士といえましょう。

ターニャ自身は現代世界の知識――シグナリング理論で出世街道をまっしぐら…と思っていましたが、目的が安全な後方にいることだけを願うのであれば、優秀さを目立たせ誇示せず、まずは歳相応に相応しい、大学生活を長々と送った方が安全パイだったと思うんですけどね…(笑)


もっとも、卒業と同時に参謀本部付きの新大隊の編成官に任命、同時に大尉へと昇進、また新魔導大隊の大隊長への就任と同時に少佐へ昇進――な訳ですから、まさに夢のような出世をしています。

ただし新部隊の向かう先は常に激戦区最前線のドサ巡りというターニャ自身にとっては理想とは真逆の悪夢の様な展開ですが(笑)


ヴィーシャ「お久しぶりです、デグレチャフ大尉どの!」

再びヴィーシャと再会を果たしたターニャ。信頼の出来る(?)片腕を得て、幼女の戦いがいよいよ本格的に加速しそうですね。

ようじょ率いる地獄の大隊が戦争を変える?


▲ミニドラマ『ようじょしぇんき#03』より

次回より始まる新たな魔導大隊創設編――歴戦の猛者を率いて、帝国の各地を転戦するという流れになるのでしょうか。


気になるポイントはどの様な面子が集うのかといったところ。力自慢の集う愚連隊じみた組織になるのか、あるいは合理的で一糸乱れぬ指揮系統に即した戦闘集団となるのか?(大隊長の嗜好からすると後者なハズですが)

どんな隊員が集まりどんな部隊が生まれ、どんな活躍をするのか――次回からの新展開が非常に楽しみです。

(ごとうあさゆき)

3話感想

幼女戦記/3話感想 ょぅι゛ょ生活は大変。前線が死線なら後方も死線。全ては存在Xの望んだ通り?


異世界である『帝国』に転生を果たしたターニャは敗戦を突き進む祖国の貧しい孤児院で育ち、極貧の生活から脱け出するため軍人として生きる道を自ら選びます。

初陣を何とか生き延びた彼女に押し寄せる試練の嵐――『ようじょ』となった『彼』と存在Xの再会が描かれる幼女戦記第三話『神がそれを望まれる』のレビューです。

2話感想

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ょぅι゛ょ立志伝


▲第3話予告

協商連合軍との初戦闘から数週間後。戦功を称えられ戦傷も癒えたターニャは、極めて優秀な魔導士官として認められ、幼いながらも帝都の戦技教導隊に配属されることになりました。


切望していた安全な後方勤務の切符の手に入れたターニャ。心の内では喜びを爆発させながらも、表向きは謙遜な態度で上官に謙虚さをアピール。見事な処世術で事を運びます。


無事後方勤務地である教導隊に転属したターニャ。しかし配属先で待っていたのは、危険で過酷な任務――新型演算宝珠のテスト要員でした。


検証を任された試作機『95式宝珠』は極めてピーキーで不安定な性能、テストは失敗ばかり。その上主任技師であるシューゲル博士は開発のためならどんな犠牲も厭わない人物――つまりはマッドサイエンティストだったのです。


試作機の開発中止、テスト中止を訴えるターニャの進言にも全く耳を貸さない博士は魔導師の安全性を顧みない実験を強行、身の危険を感じたターニャはついに技術局上層部に開発中止の上申書と転属願を提出するに至ります。


ターニャ「…やはり主体的な行動あるのみだな。形而上の存在にすがるなど、所詮は無能のやることだ。数日後には帝都でコーヒー片手に出世コースか~」

ターニャの転属願は無事受理され、上申書を聞き届けた技術局は95式宝珠の開発資金援助を打ち切ることに。全てはターニャの目論んだ通りにことが運び、ターニャさんもご満悦です。


ところがその瞬間、ターニャは再びあの時間停止状態を体感します。

存在X――自らを創造神と名乗る、自分をターニャとしてこの世界に転生させたあの存在との再会。果たしてその正体は神か悪魔か、はたまたそれとは異なる超越種か――10年ぶりに自分の前に姿を現した存在X。彼(?)との再会にターニャの心は打ち震えるのでした。

そは神か悪魔か?存在Xの起こす奇跡という名の呪い


今回存在Xの奇跡によって誕生した95式宝珠。まさにターニャのためだけに生み出された奇跡――神の御業を世に知らしめるためのアイテムです。

しかし存在Xは己の突発的なひらめき(気まぐれ?)を優先した結果、一人のマッドサイエンティスト(無神論者)を見事神の信徒へと転向させることに成功してしまいます。ぶっちゃけ、同様の精神操作や天啓を与えるなどすれば、ターニャの中の人にも信仰心を芽生えさせることは容易かったと思うのですが(笑)

どうにも存在Xはターニャをサンプルの様に扱い、実験の経過観察を行なってるみたいですね。


しかも95式宝珠には使用のためには神に祈りを捧げなければならない――苦境に追いやられている祖国友軍を救い、そして己の命や地位を維持するためにその力を使わざるを得ない状況にターニャは追い込まれていきます。あるいはこれも存在Xの思惑のレールの上なのかもしれません。

奇跡の宝珠の使えばターニャは神を称える――精神を蝕まれるというリスク。呪われていると分かっていながらも使わざるを得ない。95式宝珠を使うこと自体がターニャの負けを認めるという行動な訳で。


ターニャ「あ…悪質過ぎるマッチポンプ!どこまでクソッタレなんだ?」

本人的にはリコールやクーリングオフで突き返してやりたいところでしょうね。

実際はターニャの内面、プライドや尊厳の問題なので物理的な被害がある訳ではありません。欠点は他の誰にも理解出来ないのですが……しかもターニャ以外使用出来ないので優秀な兵器を遊ばせておく訳にもいかず、と。さすがは存在Xなかなかにしたたかです。


ターニャ「…神の奇跡は偉大なり。主を讃えよ。その誉れ高き名を――私は何を…?まさか祈りを捧げた?アレに!?」

ターニャの中の人がもっと冷静であったのなら、信仰心が芽生えたフリをして存在Xの歓心を買って処世術を大いに発揮するなどしたのかもしれません。もちろん存在Xが心の中を読めたらアウトなんですけど。


そういった意味では存在Xが何のために「実験じみた観察してみた」を行っているのか不思議です。単なる気まぐれなのか、あるいは何か理由があるのか。ターニャの中の人が70億人いる現代人類からサンプルに選ばれたのはただの偶然なのか、それとも何らかの、何か特別な理由があるのでしょうか?

時間軸は再びライン戦線へ――ようじょ新たなる旅立ち


過去の回想が終わり、舞台は再び共和国との対峙が続くライン戦線に戻ります。主力本隊の到着により戦線も落ち着き、ようやく部隊の再編成が行われます。

抜群の戦績を認められたターニャは中尉へ昇進、そして軍大学への入学を許可されます。念願の後方――内地への配置転換、そしてエリートコースへの道が開かれます。


ターニャ「シュワルコフ中尉に取り次いでもらい将校過程に推薦しておいた。支度が整い次第、帝都へ戻れ」


ヴィーシャ「少尉! あの…その配属先、砲弾で吹っ飛んだりしませんよね?」
ターニャ「は…?」

今回の戦いで唯一生き残った部下ヴィーシャにも自分と同じ安全な後方で行われる将校課程への推薦状を手渡すターニャ。部下への配慮を見せることで自分への評価点も稼げるとは言ってますが――なんだかんだとヴィーシャ伍長のことを可愛がってる様子が垣間見えます(笑)


▲ミニドラマ『ようじょしぇんき#2』2017/01/30 18:00まで


ターニャ「(貴官は中尉に昇進、軍大学へ入学すべし…主観記憶にある限り、2度目の大学生活か~ まさか後方で安全に学問ができるとは…)」


ライン戦線を離れ、軍大学入学のために帝都に向かうターニャ。しかし同じ頃帝国軍参謀本部では劣勢の戦況を挽回すべく軍の組織改革と変化する戦局に臨機応変に対応出来る即応部隊の新編成案が飛び出していました。


そしてそこにはターニャ中尉の名前も…?

待ち受ける夢と希望に満ちたキャンパスライフ。果たして人生(?)2度目の大学生活をターニャはどう過ごすのか?はたまた存在Xの横槍が再び入るのか?次回の展開が楽しみです。

(ごとうあさゆき)

2話感想